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【入試最前線】(7)受験期のわが子とどう接したら

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 「受験でピリピリしているわが子とどう関わればいいか分からない」。

 保護者や生徒らが、匿名で心配や不安を相談できる大阪府教育センターの教育相談電話はいわば、教育SOSダイヤル。保護者向け、生徒向けだけでなく、教師向けダイヤルもあり、教育関係のSOSを受け付けている。受験本番が近づく秋ごろからは、わが子への対応について尋ねる相談が増えてくるという。

 よくあるのが「模試の成績の結果や受験する大学のことなど、聞きたいけれど聞けない」という話。「親が子供を腫れ物を触るような扱いになってしまい、どう声をかけたらいいのだろうと悩まれるようです」。教育相談室の北村素子室長はそう話す。

 北村さんは、「やってはいけないのは、無理に聞き出すこと」という。

 勉強のことを直接聞くより、「ちゃんと寝てるの?」「夜食作ろうか」など、健康面や生活面に関する話題を通じて、「気にしているよ」という気持ちを伝えておく。

 「『何かあればいつでも話を聞くよ』という姿勢をみせ、子供が話しかけてきたときに、ゆっくり聞いてあげてほしい」と北村さんはいう。

力みすぎると子の負担に

 大手予備校の河合塾が運営する大学入試情報サイト「Kei-Net」では「親の気持ち、子のキモチ」として、受験期の親子関係についてまとめている。

 サイトで最初に指摘しているのは「まず親が無理をしない」ということ。

 親が力みすぎて、かえって子供の負担になってしまう場合がある。「よい受験生の親にならなければ」と思うあまり、自分のやりたいことや言いたいことをすべて我慢していては親が参ってしまう。適度な息抜きも必要という。

 また、「励ましの言葉はタイミングよく一歩譲って冷静に」とアドバイスしている。

 励ましの言葉でも、繰り返し聞くと、かえって子供のプレッシャーになることもある。大切なのはタイミング。子供の努力が結果となって現れたときには褒めて、うまくいかなかったらさりげなく次のチャンスに目を向けるように示唆する、といった態度がよいという。

 また、受験先を決めるといった「親子の話し合い」では、まず子供の考えをじっくり聞いた上で、親の考えを伝えることが大切だという。

 子供も一方的に言われるだけでは、素直に従えない。子供の意見にもきちんと耳を傾けることで、自分の考えも尊重されていることが分かれば、子供も心を開いてくる。

 費用面についての話し合いも欠かせない。大学進学にかかる費用は、多くの場合、家計をかなり圧迫する。子供に心配させまいと、学費について一切話し合いをしないのは、親のストレスがたまる原因となる。なるべく早い時期に、親の希望や家庭の経済状況を子供に伝え、奨学金や給費生制度の活用も含めて、話し合いをしておいたほうがよいという。

 また、「あまりに無知・無関心も考えもの、ある程度の情報収集は必要」とアドバイスする。

 相談したり指示を仰いだりするべき親があまりにも受験に関して無知・無関心というのは、子供にとっては不安なこと。受験についての情報や子供の状況を把握し、勉強に集中できる環境を整えてあげることが大切という。

親も見守る「覚悟」を

 河合塾千種校(名古屋市)の高田眞孝校舎長は、受験期の親子のコミュニーションについて「自主性も重要で、受験生は自分でいろいろ考えることで受験を通じて成長する。ただ、全く任せるのではなく、必要なところではきちんと話せるコミュニケーションの取り方はしておかないといけない」と話す。

 高田さんは、「遠慮して小出しに言って、何度もいわれるのは負担になる。受験する大学の見直しなどの話では、ある程度まとまった時間をとって、お子さんの意見もきちんと聞いて話した方が良い。また、きちんと話し合える関係をつくることは重要で、それがないと、お子さんにとって、心理的な負担が大きくなり、勉強に集中できなくなってしまう」

 何度も聞くなといわれても、聞きたくなるのが親の心情。大阪府教育センターの教育相談室の北村さんは、「話し合いは必要だが、大学受験は子供が自分で考え成長する時期でもある。『きっと失敗する』と思ったらいろいろ言ってしまうかもしれないが、自立を見守る覚悟が、親にも必要になってくる時期だと思う」と話していた。

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