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【阪神大震災24年】「2人の分まで生きる」妻と娘失った男性、息子と祈り

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竹とうろうを見つめる、百々孝治さんと龍輝くん(手前)=17日午前5時59分、神戸市中央区の東遊園地(竹川禎一郎撮影)
竹とうろうを見つめる、百々孝治さんと龍輝くん(手前)=17日午前5時59分、神戸市中央区の東遊園地(竹川禎一郎撮影)

 優しい妻と待望の長女だった。兵庫県芦屋市の百々(どど)孝治さん(63)は、平成7年の阪神大震災で妻の君子さん=当時(34)=と長女の麻衣子ちゃん=同(2)=を亡くした。震災後、新たに築いた家庭で息子を授かったが、24年前に失った2つの命はかけがえのないものだった。「2人の分まで頑張って生きていくよ」。17日、息子とともに神戸市中央区の東遊園地を訪れた孝治さんは心の中で祈った。(木下未希)

 あの日、母の重子さんを含む4人で暮らしていた同市東灘区の木造2階建て住宅は全壊した。孝治さんは崩れた家の下敷きになって気を失い、地元住民に救助された。意識を取り戻し、何が起きたか分からぬまま避難先の小学校に向かった。先に自力で脱出していた重子さんと合流すると、深刻な表情で告げられた。

 「何があっても現実を受け止めなさいよ」。体育館の扉を開けた直後、目に飛び込んできたのは、布団に覆われ、力なく横たわる君子さんと麻衣子ちゃんの姿だった。「嘘だ。嘘やろ」。頭が真っ白になり、膝から崩れ落ちた。

 「人のために働きたい」と結婚後に看護学校へ通い、看護師の資格を取得した君子さん。「海外で飢餓に苦しむ人を医療の力で救う」のが夢だった。

 麻衣子ちゃんは、そんな妻との結婚9年目にして授かった待望の長女。「女の子らしい笑顔やしぐさ、全てがかわいかった」

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