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【昭和39年物語】(35)失敗「百日天下」…はったり、挑発、名将たちの舌戦

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「大口を叩くのは気が弛んでいる証拠やで」と皮肉たっぷりの阪神・藤本監督
「大口を叩くのは気が弛んでいる証拠やで」と皮肉たっぷりの阪神・藤本監督

 阪神対大洋-球宴後の初対戦は8月11日、川崎球場で行われた。投打とも絶好調の阪神は、9日の中日とのダブルヘッダーに勝ち5連勝。50日ぶりに「首位」を奪回した。だが、藤本監督は笑わない。

 「それくらいのことでガックリするチームやない。ウチを叩(たた)けばすぐに首位に戻れる-ぐらいに思とるやろ」

 --えらい慎重な言い回しですね。

 「昔から吠(ほ)えない犬は怖い-という。“百日天下”とか、あとで収拾に困るような言葉は言わん方がええ」

 実は大洋の三原監督は6月21日、阪神とのダブルヘッダーに連勝。球団史上初の9連勝で阪神から「首位」を奪回したとき、こう豪語していた。

 「平凡ですが油断大敵です。まぁ、油断のあろうはずはないんですが、人間のことですからね。ウチはこれから100日間、天下をとり続けますよ」。6月21日から100日というと9月の終わり。「百日天下」とはセ・リーグ優勝、そしてシリーズに勝ち「日本一」になる-ということを意味していた。

 藤本監督は皮肉な笑みを浮かべた。

 「2位に落ちている間、腹の立つことをたびたび聞いた。言いたいことはいっぱいある。しかし、今はあえて黙っとく。大口をたたくというのは、気持ちが弛(ゆる)んでいる証拠や」。当時の監督たちの話は実におもしろい。「豪語」「批判」「嘆き」に「はったり」「挑発」となんでもあり。現在の無口な若い監督たちとは大違いである。

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