PR

産経WEST 産経WEST

【高見国生の認知症と歩む】(7)“認知症新時代”に暗雲

Messenger

 明けましておめでとうございます。お元気で新年を迎えられましたか。介護中のみなさんは、今年も適当に力を抜いて、ご自分の健康と生活を大切にしてください。

 さて、「平成」が間もなく終わります。昨年末には天皇誕生日の記者会見が話題になりました。戦争と平和のことも夫婦のあり方のことも、胸を打つ、私たちにも参考になるお話でしたね。

 その「平成」は、認知症にとってはどんな時代だったでしょうか。

 認知症の人と家族の会は、昭和で9年間、平成で30年間の歴史を刻んでいます。昭和は、家族が声を上げつらさを訴えて「介護の社会化」を求めた時代でした。平成になって認知症への関心と介護の苦労への理解が進み、平成12(2000)年から介護保険制度が始まりました。私たちは、介護の社会化の始まりだと歓迎しました。

 ホームヘルパーが来る日には家を掃除して待ったという笑うに笑えない話がありましたが、家族にとってはほんとうにありがたい制度でした。本人と家族の暮らしは格段に改善されました。また、認知症の本人が発言するようになり、認知症そのものへの理解も進みました。

 ところが平成の中頃以降は、介護保険の負担の増加とサービスの削減が進められ、使いにくさが増しました。制度ができ、理解も進み、私たちは“認知症新時代”と呼んで喜んだ平成でしたが、次第に暗雲が立ち込めてきたという感じです。「利用者が増加し費用が増大してきた」というのが暗雲の理由ですが、それは当初から予想されたことなのですから、次の時代には国の予算配分を工夫するなどしてほしいものです。

 それでは今年も一緒に認知症のことを考えていきましょう。=次回は24日に掲載

                   

【プロフィル】高見国生

 たかみ・くにお 認知症の養母を介護し、昭和55年に「認知症の人と家族の会」を設立。平成29年まで代表を続け、現在は顧問。同会は全国に支部があり、会員数約1万1000人。

                  

 「認知症の人と家族の会」電話相談 平日午前10時~午後3時、0120・294・456

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ