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【オトナの外来・完】親を殺したい…深刻な介護問題

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 親を大切にしたいという気持ちと、介護のストレスが複雑に交錯し、衝動的な行動に出る可能性があります。育児も大変ですが、子供の成長とともに出口が見えてきます。しかし、介護の場合は出口が見えないばかりか、次第に事態は深刻化してきます。

 われわれの親の世代も親の介護をやってきたと言いますが、医療や空調も整ってない40~50年前は寝たきりになれば2~3か月でお迎えがきたので、今のように長期間患って延々と介護が続くこともなかったのです。しかも平均寿命が70歳前後だったので、認知症を患う人もそれほど多くなく、寝たきりの多くの原因は脳卒中だったのです。

 認知症の最大のリスクは加齢で、80歳を超すと認知症の患者さんが急速に増えます。そして、体が健康であれば長い闘病が続くことになります。こんな時代に親の介護をしっかりしなさいと言うのは酷なことです。

 特に働き盛りの中年が、親の介護のために仕事を辞める「介護離職」は一家崩壊を招きかねません。離職により生活基盤を失い、夫婦は離婚の危機を迎え、当人は親の年金で細々と生活するという悲惨な状態になります。世話になった親の介護をするのは子供の務めという儒教的な考えが悲劇を生む可能性があります。

 特に自宅で中高年男性がひとりで親を介護する場合は、自分の生活自立も十分できてないので、次第に追い詰められます。さらに、男性は周囲に援助を求めるのが下手なので、自分の精神状態が悪くなっても、ショートステイなどの制度を使わずに、イライラした気持ちを親にぶつけ、虐待する可能性もあります。

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