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顔見ながら買い物「対面式車いす」 コープこうべが介助者と開発

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コープこうべなどが開発した対面式車いすで買い物する林優子さん(右)と聖憲さん=兵庫県宝塚市
コープこうべなどが開発した対面式車いすで買い物する林優子さん(右)と聖憲さん=兵庫県宝塚市

 車いすに乗る高齢者や障害者が介助者と対面になりながら買い物できる車いすを、生活協同組合「コープこうべ」(神戸市東灘区)と難病の息子を持つ兵庫県宝塚市の林優子さん(59)が協力して開発した。同組合によると、対面式車いすは全国初で、対面になることによりコミュニケーションを取りながら安全に楽しく買い物できるようになる。(中川三緒)

 林さんの次男、聖憲(きよのり)さん(24)は、4万人に1人が発症するとされる難病「乳児重症ミオクロニーてんかん(ドラベ症候群)」を抱え、車いすで生活している。2人でスーパーに出かける際は、買い物かごを持ちながら車いすを押すなど苦労が絶えなかった。

 2年ほど前に大人も座れる対面式のショッピングカートが米国で広がっていることを知った林さんが、SNS(会員制交流サイト)に「日本にもあればいいのに」と書き込んだところ、親交があった同組合企画政策部の前田裕保さん(52)が手を挙げ、開発が始まった。

 車いすに取り付けるハンドルの製作は島根県の福祉機器メーカーに依頼。「斜めだと力が入りにくい」「買い物かごをかけるフックがほしい」など試作品を使用した林さんの意見を取り入れ、長さ約50センチの鉄製ハンドルが完成。一般的な車いすに設置することで、対面になりながら車いすを押せるようになった。

 「息子と一緒にリラックスして買い物できるようになった。コミュニケーションを取りながら商品を選べるので、認知症の進行予防など用途も広がるのではないか」と話す林さん。対面式車いすは昨年9月から、林さんの自宅に近い「コープこうべ安倉」(宝塚市)に置かれており、認知症を患う妻と買い物に来る男性らも使用しているという。今後は要望があれば他店での設置も進める予定。

 開発した対面式車いすは一般的な車いすを後ろ向きに押すため、方向転換がしづらいなど、まだ改良点はあるといい、前田さんは「これからも利用者の声を取り入れてどんどん改良していきたい」と話している。

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