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【平成という時代 アイドル社会学(4)】IT革命 人とCG 垣根を越える

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 「長引く不況の中で育った平成の若者たちは、漠然とした不安を持ち、その不安に共鳴してくれる存在を求める傾向が強いのではないか」と境氏は分析する。

 バブルが崩壊し、景気の低迷の中にあった平成。大企業に就職をしても安泰とはいえず、ベンチャー企業の「時代の風雲児」も現れては消えた。内閣府は先月、24(2012)年12月から続くいわゆる「アベノミクス景気」が、高度成長期の「いざなぎ景気」を超えて、戦後2番目の長さになったと発表した。しかし、生活や物質的な“豊かさ”の実感は遠い。

 広すぎる世界の中で、何をすることが正解なのかわからず、失敗を恐れ、不安に包まれた若者たちにとって、「努力を続ける身近な成功者こそアイドル」なのだという。ファンは、SNSや握手会でアイドルと交流し、アイドルの結果が出ない時期も不安や時間を共有。いつしか大きな舞台に立つまでに育っていく彼女たちの姿に胸を打たれる。そして、生身ではないCGアイドルもまた、ネットの中でより個人的につながり、心のよりどころとなる。境氏は「アイドルに自分自身を投影する。アイドルの頑張る姿に勇気をもらうのです」。

 平成のアイドルは、今をなんとか進もうとする若者たちの希望と不安を映す鏡なのかもしれない。=おわり

 この連載は、岡田敏一、杉山みどり、福本剛、木ノ下めぐみ、尾崎豪一が担当しました。

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