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【関西企業のDNA】「商売は菩薩の業」 伊藤忠と丸紅の祖 初代と二代伊藤忠兵衛

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伊藤家ゆかりの品々を紹介する桂田さん
伊藤家ゆかりの品々を紹介する桂田さん

 大阪や和歌山だけでなく九州へも出向いた忠兵衛は貿易でにぎわう長崎に刺激を受け、大阪・船場に繊維問屋「紅忠(べんちゅう)」を開業。ここから、今のビジネスにも通じる先見性を発揮した。

 例えば、店員の販売権限と義務を明確化した「店法」の制定▽本家と店、店員へ配当する利益三分主義▽社内会議で経営を民主化-などが挙げられる。また、他国で信頼を得て商売をした近江商人の「三方(さんぽう)よし」(商売は売買当事者だけでなく、世間のためにもならねばならない)の理念をもとに、店員らに「商売は菩薩の業、商売道の尊さは売り買い何(いず)れをも益し、世の不足をうずめ、御仏(みほとけ)の心にかなうもの」と説き、店を発展させていった。

 桂田さんは、忠兵衛の人間味を示すエピソードも紹介する。「とにかく、せっかちで、食事も風呂もトイレも素早く済ませ、足袋を片方だけしか履いていなかったりしたことも」。店員らが商品を乱雑に扱うと叱り飛ばした半面、1と6のつく日を「一六」と称し、すき焼きを全員で食べる慈悲心も見せたという。

土蔵にも伊藤家ゆかりの品が収められている
土蔵にも伊藤家ゆかりの品が収められている

合理化精神の発揮

 忠兵衛を豊郷の本家で支えた妻、八重(やえ)の存在も欠かせない。大阪の店で使う食料、たばこ、店員らの衣服の調達だけでなく、店で売る近江麻布の仕入れを切り回し、新入店員に行儀作法やそろばんなどを教えたり、問題を起こした店員らを再教育したりと、今の企業の総務・人事部のような役割を八重が請け負った。

往時を伝える離れも見ることが出来る
往時を伝える離れも見ることが出来る

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