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決め手は金本監督の後押し…阪神・矢野監督誕生“秘話”

 プロ野球界で1、2を争う人気チーム、阪神の監督という大役を金本知憲(ともあき)前監督から引き継いだ矢野燿大(あきひろ)監督。取材を通して、固い絆で結ばれた2人のストーリーを知ることができた。

 監督交代劇は急転直下だった。10月11日、金本前監督が辞任を表明。13日、当時2軍を指揮していた矢野監督は、宮崎市内で球団側から就任要請を受けた。翌14日、家族などに相談するとして緊急帰阪。その翌日の15日に矢野新監督の就任が発表された。

 2人は2003、05年の阪神V戦士だが、東北福祉大時代にも苦楽をともにした盟友でもある。引退後、解説者としてネット裏から野球を勉強していた矢野氏を16年にコーチとして呼び寄せたのは、当時の金本監督だった。

 そんな2人の間で引き継がれようとした監督のバトン。決断のために矢野監督が球団に求めた「1日」の猶予の間に、金本監督に何かを相談したのか、そうだとすれば、2人がどのような言葉を交わしたのか。ずっと気になっていた。

 その内容が明らかになったのは今月11日に大阪市内で開かれた金本前監督のプロ野球殿堂入り祝賀会の席だった。

 矢野監督はこう話した。「かねもっちゃん(金本前監督)と片岡(篤史・前ヘッド兼打撃コーチ)が辞めるのに俺が(監督を)やってええんか、と自分に問いかけた。かねもっちゃんと話をするしか前に進めないと思った。実際に話をして、背中を押してもらった」

 どんな話だったのか。式典後に取材に応じた金本前監督は「僕が呼んだ仲間だから、彼自身も(チーム不振の)責任を感じていた。そこは『俺一人の責任だから、矢野が気にすることはない。せっかく(阪神に)呼ばれているのなら行ったら』という話をした」と話した。その表情は晴れやかだった。

 矢野監督は、現役時代に徹底した練習と努力を重ねた盟友について「俺らにとっての励み」と敬意を込める。後を継いだチーム作りを進めており、「『脱・金本』というとらえ方をされるが、俺にとっては『続・金本』」と決意を語った。

 矢野監督は厳しさに象徴される金本イズムをどう受け継ぎ、チームを再建させるのか。見事なバトンパスがなるのか、来季のトラを見守っていきたい。(吉原知也)

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