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【上島達司の琥珀トーク】(5)「コーヒー大国」ブラジル

日系移民を運んだ「笠戸丸」。ブラジルでのコーヒー栽培を支えた
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 今回からコーヒー生産国を紹介します。まずは、世界最大の生産国(約32%)で、EU、米国に次ぐ世界第3位の消費国・地域(約15%)のブラジル。名実ともにコーヒー大国である。

 ブラジルの生産の善しあしはコーヒー生豆の国際相場に影響を与える。1975(昭和50)年7月、ブラジルに大寒波が襲来した。降霜で国内生産量の半分を占めていた南部パラナ州のコーヒー農園は壊滅的な被害を受け、結果的にブラジル全体の生産量は7割減少して国際相場は大暴騰した。

 この後、農園主たちは冬期の寒さが厳しい南部から温暖な南東部へと栽培適地を求めて北上した。しかし、そこはセラードと呼ばれるサバンナ地帯。雨期は集中的に雨が降るが、乾期が半年以上続く不毛の地だった。このため、多様な灌漑(かんがい)システムや密植栽培の導入などに資本を投下して、農園主たちは集約化に努力。その結果、生産量は飛躍的に増大したのだった。

 ブラジルコーヒーは、総じて酸味、苦み、コクのバランスにすぐれた芳しさが特徴だ。世界的にブラジル産豆はブレンドのベースに多用されるが、近年は単品(シングル・オリジン)の需給も増えた。背景にはその飲用にかなう品質向上があるからだ。

 さかのぼって、ブラジルのコーヒー栽培の発展は、日系移民の労苦が礎となっている。明治末期の1908(明治41)年、第1回の移民船「笠戸丸」が神戸港を出航以来、戦前戦後にわたって約25万人がブラジルに移住、多くはコーヒー園に就労した。

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