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【上島達司の琥珀トーク】(3)コーヒー伝播の恋物語

総督夫人は花束にコーヒーの実と苗木をしのばせた
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 ブラジルといえばサッカー、サンバ、ボサノバ…。いろいろ思い浮かぶが、わたしとしてはやっぱりコーヒー。なにせ世界最大のコーヒー生産国なのだから。

 この国で最初にコーヒーが栽培されたのは、約300年前の1727年のこと。きっかけは、同国の隣に位置するフランス領ギアナの総督夫人と、当時ブラジルを領有していたポルトガルの海軍士官のラブストーリーだったという。

 前回のコラムで紹介した通り、コーヒーの飲用が始まったのは、千年以上もの昔。時同じくして、コーヒーの木の栽培も徐々に始まった。15~16世紀には、中東のイエメンで集約して栽培され、他国への持ち出しは厳に禁止されていた。

 その掟(おきて)を破ったのが、当時、世界貿易を独占していたオランダ人だった。イスラム世界からインドや自国の植民地であるジャワ島などにコーヒーを移植した。フランスのルイ14世にも献上し、当時の同国領の国々にも栽培が広がっていった。

 こうした状況下、ブラジルもコーヒー栽培を念願していたのだ。しかし、ギアナの警戒は厳しく、苗木を入手するのは至難の業だった。そのころ、国境問題の解決を名目に、ポルトガルの海軍士官、フランシスコ・パルヘッタを団長とする使節団がギアナに派遣されることになった。コーヒーの苗持ち出しも使命だったのだろう。

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