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大阪北部地震半年 JR足止め 見えた課題 乗客誘導マニュアル化 アプリ活用し迅速再開 

大阪北部地震で鉄道の運転見合わせが続き、改札の外で足止めされた人々=6月18日午後7時25分、大阪府高槻市のJR高槻駅(永田直也撮影)
大阪北部地震で鉄道の運転見合わせが続き、改札の外で足止めされた人々=6月18日午後7時25分、大阪府高槻市のJR高槻駅(永田直也撮影)
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 最大震度6弱を記録した大阪北部地震の発生から18日で半年となる。ラッシュ時の鉄道網は次々と停止し、影響を受けたのは540万人以上。輸送の多くを鉄道に依存する大阪のもろさが露呈し、「都市型災害」の怖さを再認識させた。とりわけJR在来線の運転再開が大幅に遅れた。JR西日本は「乗客の安全を最優先した」と説明するが、スムーズな運転再開にはまだ課題があり、訓練やマニュアルづくりに取り組んでいる。(江森梓)

 地震は6月18日午前7時58分という通勤ラッシュ時に発生し、鉄道各社は発生直後に運行中の全車両を緊急停止。その後、私鉄各社は地震発生直後から点検を開始し、乗客の案内も同時に進め、同日中に運転を再開させたが、JR西は全線の再開が翌19日にずれ込んだ。

 私鉄に比べ、運行区間が長いという理由だけでなく、JR西の運行再開に向けた復旧作業は、想定外の事態に見舞われた。

 来島(きじま)達夫社長は6月19日の記者会見で、理由について「乗客の案内を最優先にして、駅係員のほかに線路や電気設備の係員を動員した」と説明。このため安全点検を始めるのが18日午後にずれ込んで再開が大幅に遅れた。さらに地震後の混乱で誰が出社し、どこで業務を担っているのか把握ができず、作業員を乗せた車が道路渋滞につかまるなどのトラブルも重なったという。

 JR西はこうした事態を踏まえ、同規模の地震発生時の対策を提示。乗客の誘導方法をマニュアル化したほか、乗客の誘導から安全点検までスムーズに行われるよう訓練を定期的に実施している。

 また、迅速に運転再開の手続きができるよう、乗務員の電話番号を一括登録するスマートフォンアプリの活用などによる通告手段と通告担当者の増強を進める。

 非常時に沿線自治体に対しても、運行情報を随時提供し、自治体が帰宅困難者対策に円滑に対応できるよう連携を強化する方針だ。担当者は「より良い対応ができるようにしたい」と話している。

 関西大の安部誠治教授(交通政策論)は「鉄道会社にかかわらず、まず方面別に一つの路線が早期に運行再開することが必要だ。復旧すべき路線の優先順位について、JR西日本と私鉄各社の間で、話し合いが始まることを期待したい」と話している。

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