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東郷平八郎の書とマイケルの写真…「開かずの○○」

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 大掃除のシーズン。物を捨てられない妻が、たまりにたまった不要物を処分しようと、一大決心をして断捨離(だんしゃり)に取り組んだ。

 しばらくして、「なに、これ!?」と素っ頓狂な声。手にしていたのは1枚の写真。若き日の妻を含む数人が派手な衣装を着た外国人と一緒に写っている。世界的スーパースターだったマイケル・ジャクソンではないか。開かずの間のさらに開かずの段ボールの中身をあらためていたところ、本の間にはさまっていたという。

 本人は、ある役所に勤めていたときにマイケルが表敬訪問で来たことは覚えていたが、一緒に記念撮影をしたことはなぜか覚えていなかったという。「よかった。危うく中身を見ずに捨てるところやったわ」。思わぬ掘り出し物にえびす顔だった。

 この写真は約30年前のものだったが、堺市西区の浜寺小で発見された東郷平八郎の自筆とみられる書は、約100年も前に書かれた正真正銘のお宝だった。

 日露戦争で連合艦隊司令長官となり日本海海戦でバルチック艦隊を撃破、後に皇太子時代の昭和天皇の教育係も務めた人物。書には漢文で「皇国の興廃この一戦にあり 一層奮励努力せよ」(訳)と書かれ、東郷の署名と、サーベルを表しているという説もある花押が記されている。

 書は、探そうと思って探したのではなく、たまたま見つかった。実は同小には大正6(1917)年5月8日の皇太子時代の昭和天皇ご訪問を記念する石碑があり、「東宮殿下行啓記念碑」の文字と東郷の名が刻まれている。

 平成14年、同小の学校協議員、末吉正典さん(60)がその原書とみられる書を校長室の鍵付きロッカーで発見。ただ、行啓がすでに知られていたことに加え、別の資料を探していたこともあり、「『こんなんあるやん』で終わってしまった」という。

 今年に入って校舎改築の話が進み、末吉さんらは資料室新設を目指し、そこに収める資料集めをすることに。「あの書がある」と思い出し、改めてロッカーをあけたところ、「皇国-」と書かれた書があることに気がついたという。

 貴重な書が長年の間、校長室に眠り続けていたのはなぜか。同小の千賀敏弘校長はこのロッカーが“開かずのロッカー”だったと明かした。「PTAのOB会のもので、歴代校長は『勝手にあけてはならない』と思っていたようだ」

 マイケルの写真と同列に並べたら怒られそうだが、お宝というのは「開かずの○○」から偶然発見されることが多いのかもしれない。(古野英明)

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