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「公害の街」教訓を後世に 西淀川・尼崎の団体、全国初の追体験教材作成…年明けにも販売

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教材を用いて当時の患者や工場経営者になりきり、議論を重ねる参加者=兵庫県尼崎市(中井芳野撮影)
教材を用いて当時の患者や工場経営者になりきり、議論を重ねる参加者=兵庫県尼崎市(中井芳野撮影)

 かつて工場の排煙や車の排ガスが蔓延し、多くの住民らが健康被害を受けた兵庫県尼崎市と大阪市西淀川区の団体などが、「公害の街」の教訓を未来へ語り継ごうと、当時の公害を被害、加害双方の立場から追体験できる「ロールプレーイング教材」を開発した。同種の教材は全国で初めてで、学校や自治体向けに年明けにも販売する。専門家は「立場の異なる人々の考えを学ぶことが、将来の公害の備えになる」と評価している。

 「2年前から娘がひどいせきをする。工場を止めて調査してほしい」「工場は環境基準を守っている。操業をやめれば会社は潰れ、従業員は路頭に迷う」

 10月下旬、尼崎市の神社で行われた公害教材の試作品の体験会。参加した市民らは「203X年、原因不明の大気汚染物質で健康被害が深刻化した街」との想定で、それぞれ工場経営者や娘の健康被害を訴える父親、市職員らになりきり、住民、工場、自治体すべてが納得できる解決策を模索した。

 街のモデルは昭和30~40年代の尼崎市と西淀川区。教材は西淀川区の公害訴訟を機に発足した公害地域再生センター「あおぞら財団」や、NPO法人「あまがさき環境オープンカレッジ」などが3年がかりで作成した。生後3カ月の息子が健康被害にあった母親や治療した医師、当時の工場関係者らに聞き取りを重ねて仕上げただけに、当時をリアルに追体験できるようになっている。

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