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井伏鱒二「空白」埋める日記など ふくやま文学館が紹介

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太宰治が井伏鱒二にあてた覚書(ふくやま文学館提供)
太宰治が井伏鱒二にあてた覚書(ふくやま文学館提供)

 広島県福山市出身の文学者、井伏鱒二(1898~1993年)のこれまで知られていなかった日記など、今年新たに収蔵した資料の展示を始めたと11日、ふくやま文学館が発表した。詳細な研究はこれから進める予定で、井伏の交友関係や創作のヒントになったと思われるエピソードの発見が期待できるとしている。

 新たに公開されたのは、5月に井伏の遺族から寄贈された戦時中の日記や創作ノート、書簡など38点のうち17点と、7月にオークションで入手した太宰治(1909~48年)の心中未遂の事後処理に関して太宰から受け取った覚書など。

 日記は、軍に徴用されて東南アジアの占領地を訪れていた昭和17年9~11月の分や、19年2~3月、30年1月など5点あり、これまでは時期しか分かっていなかった東南アジアからの帰国が空路だったことなどが記されている。

 井伏の「日記」は、比較的多く残されているが、広告チラシの裏や蔵書の余白などに書き込むなど「日記帳」の体裁をとっていないのが特徴で、散逸による空白期間も多いという。

 新収蔵資料の公開とは別に同館は14日から、「井伏鱒二の瀬戸内海」と題した特別展を開催。「さざなみ軍記」や「鞆ノ津茶会」などの作品の舞台となっただけでなく、早稲田大の休学を余儀なくされた期間に因島(広島県尾道市)で傷心を癒やすなど人格形成にも大きな影響があった瀬戸内海を切り口に、関係する作品や原稿、写真など65点が展示される。

 新資料の公開、特別展ともに、来年3月3日まで。

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