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子供に寄り添う学校医 漫画「放課後カルテ」に反響

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学校医の現実「志に依存」

 学校医は「学校保健安全法」によって、すべての学校への配置が定められている。だが実際は『放課後カルテ』のように学校に常駐することは難しく、通常は診療所などの医師による非常勤。医師不足などから、複数校を掛け持ちするケースもあるのが現状だ。

 日本医師会によると、学校医は自治体などの要請で地域の医師会が推薦するのが一般的。緊急時に駆けつけられるよう学校近くの開業医が選ばれることが多く、同法などに基づき健康診断や児童生徒らの健康相談などを担う。

 大阪府八尾市にある「ゆきこどもクリニック」の小児科医・神原雪子院長は、同市立小の学校医として、保健室の養護教諭から相談のあった児童を診療につなげたり、学校で必要な病気や障害に伴う配慮を教員らに伝えたりしている。

 「子供は自分の考えや感情を言葉でうまく表現できないため、ストレスから痛みや嘔吐(おうと)などの身体症状が表れる心身症になりやすい」と神原院長。虐待が背景にあるケースや子供特有の疾患もあり、病態に最も詳しいのは当然、専門である小児科医だ。しかし実際の学校医に一番多いのは内科医で、外科医や産科医がなることもあるほか、健康診断をするだけで「日常的には学校と関わらず、ほぼ形骸化しているところもある」(神原院長)という。

 こうした現状を、日本医師会は「医師不足や積極的ななり手不足が要因」と捉える。地域によっては開業医が限られるため専門外の医師が引き受けたり、一人が複数校を掛け持ったりするうえ、高齢化も進行。担当者は「医師の志に依存して成り立っている。本業の診療もある中で、学校との関わりが希薄になるのは致し方ない」と打ち明ける。

 状況打開のため、同会は学校医の充実に向けた研修を定期的に実施。また「心のケア」などの複雑な健康管理に対応するため、精神科医ら専門医を必要に応じて派遣するよう呼びかけており、担当者は「複数の専門医が連携すれば、学校医の負担を減らしながら、より子供の健康を守れるようになる」としている。

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