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日本酒を学問として学ぶ 灘五郷が神戸大に提案

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白鶴酒造の工場見学に訪れた神戸大「日本酒学入門」の受講生ら=神戸市東灘区
白鶴酒造の工場見学に訪れた神戸大「日本酒学入門」の受講生ら=神戸市東灘区

 日本酒について酒造りから経営、法律まで幅広い分野を学問として学ぶ「日本酒学」の講義が今秋、神戸大で開かれた。日本有数の酒どころ「灘五郷」(神戸市と西宮市)の酒造各社が神戸大に講義を提案。地場産業として根付く灘の酒造りを学生に知ってもらい、アルコール離れが続く若者世代の消費拡大につなげる狙い。(岡本祐大)

 神戸大で今秋開かれた講義「日本酒学入門」は約200人の学生が受講。日本酒の歴史や文化▽酒蔵の経営▽酵母や麹など醸造の仕組み-など文系、理系の垣根を越えた内容で、全7回の講義が行われた。

 講師は酒造会社の役員や酒類総合研究所(広島県)の研究員らが務めた。宮水や六甲おろしといった自然環境に恵まれた灘五郷が酒どころとして発展した歴史的な背景や、生産量が全国の3割近くを占めることなど、地元ならではの講義もあった。

 醸造について学ぶ理系科目の講義は他の大学でも行われているが、文理の枠を超えた「日本酒学」は新潟県が先行している。新潟大は県酒造組合と昨年5月に協定を結び、今年4月から講義をスタート。当初の定員を大幅に上回る約300人が受講した。学内に日本酒学センターも立ち上げ、人材育成や国際交流に力を入れている。

 日本一の酒どころを自任する「灘五郷酒造組合」は県内でも同様の取り組みをしたいと昨年7月に神戸大に提案。神戸大も「世界で評価される灘の酒造りは地元産業を学ぶ好事例」(講義を担当した米谷淳教授)として快諾した。提案に関わった白鶴酒造(神戸市東灘区)の明石貴裕研究室長は「学生らに身近な酒と思ってもらい、手を伸ばすきっかけになれば」と話す。

 同社は全7回の講義後に学生の工場見学も受け入れ、醸造工程などを説明。参加した国際文化学部4年の豊田海渡さん(22)は「ブランドとして灘の酒は知っていたが、全国一の生産量であることは知らなかった」と話し、興味深そうに見学していた。

 神戸大での講義は来年度以降も開く方針。米谷教授は「地域社会の理解を深めることにつながる」と期待している。

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