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【昭和39年物語】(11)巨人・大鵬・卵焼き…「柏鵬時代」相撲も熱かった

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大相撲春場所、千秋楽で柏戸をすくい投げで破り優勝を全勝で飾った大鵬
大相撲春場所、千秋楽で柏戸をすくい投げで破り優勝を全勝で飾った大鵬

 「巨人・大鵬・卵焼き」-子供たちが好きなものの代表として、こう言われるようになったのは、昭和30年代後半から40年代にかけてである。39年は大鵬と柏戸との「柏鵬(はくほう)時代」真っただ中。プロ野球の開幕と大相撲春場所の開催で大阪の街は連日、熱気であふれた。3月22日千秋楽、結びの一番で東の大鵬と西の柏戸が全勝でぶつかった。

 大阪府立体育会館は大興奮。木村庄之助の軍配が返った。右差し、左前みつを狙った柏戸の立ち合い。大鵬も簡単に前みつは取らせない。両者左手をぶらりと垂らし合う。数呼吸後、柏戸が上手を取りにいく。左を巻きかえると大鵬も左をおどらせ左四つ。柏戸が踏み込む、大鵬が下がる。下がりながらのすくい投げ。

 2人の巨体が傾いたまま一瞬、止まったかのように見えた。そのとき、庄之助の軍配が大鵬に上がった。土俵際ですくい投げに耐えていた柏戸の左足が俵の外に出ていた。ふーっと大きな息をつく両横綱。柏戸が大鵬の脇腹をポンポンと軽くたたくと、かすかに笑みを浮かべた。座布団が乱れ飛び、大歓声が館内を渦巻いた。

 初場所に続いて通算13回目の優勝。大横綱・双葉山(当時の時津風理事長)の持つ12回を抜く最多優勝記録である。表彰式を終えた大鵬は紋付きはかまに着替え、オープンカーに乗って優勝パレードに出た。府立体育会館から千日前-下寺町を通って中央区谷町八丁目にある宿舎「久本寺」まで、沿道には多くのファンが声援を送った。

 時間を少し巻き戻す。3月4日、大阪市東成区の中村外科病院で、場所前恒例の「新弟子検査」が行われた。64人が受け46人が合格。その中で、ひときわ目立った少年がいた。陣幕親方(元島錦)に伴われ検査場にやってきたその少年は、身長198センチ、体重115キロ、ハワイ出身。名前をジェシー・クハウルア(当時19歳)といった。

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