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秋田の金工作家、薫炉を金剛峯寺に奉納

奉納した薫炉を添田隆昭執行長(左)に説明する林美光さん=高野町
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 高野山真言宗の総本山・金剛峯寺(和歌山県高野町)に8日、秋田市の金工作家、林美光(はやしびこう)さん(81)が、長らく途絶えていた江戸時代の技法「金銀銅杢目金(きんぎんどうもくめがね)」を再現して完成させた薫炉(くんろ)を奉納した。緩やかな波紋が美しく、町内の高野山霊宝館に収納。時期は未定だが、今後、公開が検討されている。

 林さんは10歳で父に師事し、国内外で活躍。米サンフランシスコ市長賞など数々の受賞歴があり、平成13年には紺綬褒章を受章している。

 さまざまな金属を使った技術は、秋田藩3代藩主・佐竹義処(よしずみ)のお抱え金工師・正阿弥伝兵衛(しょうあみでんべえ)が生み出したが、金属は種類によって融点が異なるなど高い技術が必要なため、幕末以降は途絶えてしまったという。

 林さんは、文献はなかったが伝兵衛の作品を見て技術を再現しようと数十年かけて研究。金や銀、銅、赤銅などの板を数十枚交互に重ねて合板を造り、一部に穴を開け、たたき続けていくことで広がり、美しい模様を出すことに成功した。

 今回奉納した薫炉は、金色のふたや台座も含め、幅約36センチ、奥行き約26センチ、高さ約35センチ。重さは約20キロ。林さんは奉納後、寺の添田隆昭執行長から感謝状を受けた。

 「ものづくりをしていて、永久保存していただけるのは何よりの喜び」と林さん。添田執行長は「金工技術の到達点だ。将来の国宝となるよう伝えていきたい」と話していた。

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