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京都の伝統高から消えた手作り食堂 コンビニに賛否

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最終日は2時間待ち

 7月に入り食堂の営業終了が近づくと、別れを惜しむ卒業生や在校生らが押しかけ、最終日は2時間待ちになった。夫妻に手渡された手紙や色紙には、「もっと続けてほしかった」「いつかまた2人が作ったご飯を食べたい」など数々の感謝の言葉がつづられた。

 「大勢の卒業生が懐かしがってきてくれたこと、今の生徒たちとも仲良くできたことがうれしい」と、夫妻は感無量で振り返る。

 実は、府教育委員会やコンビニ業者が夫妻に、新校舎でのコンビニオーナーになることを打診したことがあった。しかし、「手作りの料理を出してこそ」との思いで、断ったという。

 「家族や先生とは少し違う、一番身近で信頼できる大人が前川さんたちだった。手作りのおいしいご飯にコンビニは勝てない」。食堂をよく利用していた3年の山田ひかりさん(18)はそう訴える。

 昼休みになるとみんなで集まり、定食やどんぶり、唐揚げやポテトなどを食べながら談笑する。物腰柔らかな博基さんと、元気あふれる経子さんの人柄に多くの生徒が引きつけられ、笑い声が絶えない場所だった。

新校舎に調理場はなく

 同校は、老朽化を受け、学校全体のリニューアルが計画されていた。京都の伝統校にふさわしく、門や塀、屋根に和風意匠を採用。隣接する京都御苑の周辺の落ち着いた雰囲気を損なわず、保存する本館棟にも調和するよう、全体としてモダニズムデザインの風格のある景観をつくるという、つまり重厚な新校舎の整備構想が時間をかけて練られた。

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