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奈良の薬草「大和当帰」人気 冷え性・貧血の救世主 

大和当帰をふんだんに使った「血のプレート」=平成30年9月20日、奈良市法蓮町の薬膳カフェ「パワー・オブ・フード」
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 奈良時代に中国から伝わり、日本独自の発展を遂げた伝統医学「漢方」がブームだ。漢方薬の原料の8割が中国産に押されるなか、奈良県が原料になる薬草の栽培に力を入れている。目玉となるのは、貧血や冷え性に効くとされる「大和当帰(やまととうき)」。独特の香りは「和ハーブ」と称され、食べると体が温まると話題で、女性を中心に人気が広がっている。(田中佐和)

 「脱」中国依存

 青い葉が茂る畑には、セロリに似たさわやかな香りが広がっていた。同県五條市の農産物生産・加工会社「パンドラファームグループ」では、約7年前から大和当帰を栽培している。当帰はセリ科の植物で、根が婦人病や血流改善に効果があるとして、古来「当帰芍薬散(しゃくやくさん)」などの漢方薬に使われてきた。生薬として商品になるまで2年を要するが、栽培担当の大谷健二さん(38)は「漢方薬の価値が高まれば、生薬栽培は農家の新しい道になる」と期待する。

 古くから薬草栽培が盛んだった奈良県。中でも高品質だと高値で取引されたのが大和当帰で、昭和50年代には40トン以上を生産していた。ところが、1972年の日中国交正常化で安価な中国産が流入し、平成23年には1・3トンに激減していた。

 当帰を含めた原料の生薬は現在、8割を中国からの輸入に依存しているが、最近は中国でも生薬のニーズが高まり、価格はここ10年間で約2・3倍に高騰。危機感を抱いた日本の製薬会社も良質な生薬の安定調達のため国内栽培に本腰を入れ始めており、商機とみた県も24年から大和当帰の復活に取り組んでいる。

 昨年からは薬としての根だけでなく、生鮮食品として葉の販売が県内で始まり、話題になっている。注目すべきはその栄養分。専門機関の分析で、抗酸化作用の強い「ビタミンE」が野菜や果実、穀物類などの中で最も多く含まれていることが分かったという。

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