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運動と脳 わずか10分間で記憶力向上

運動と脳
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 ダイエット目的や体力の維持・向上のためにウオーキングを習慣にしている方は多いように思います。猛暑も過ぎてウオーキングにはよい季節ですので、朝夕に歩く方を見かけることが増えたような気がします。

 先日、筑波大学の運動生化学をご専門にしておられる征(そ)矢(や)英昭教授らが軽い運動を少し行うだけで記憶力が向上したという研究結果を報告されました。エアロバイクをごく軽く10分間こいだだけで記憶テストの結果が向上したというものです。健康な36人の若年男女を対象にして行われたものですが、安静に過ごした後の結果と軽い運動をした後の結果で、明らかに運動後の方が結果が良かったとのことです。

 テスト結果に合わせて特殊な磁気共鳴画像装置(MRI)撮影も行い、脳の活動性の評価も行われていますが、運動後には記憶に深いかかわりのある海馬の活動性が向上していたということです。海馬と他の脳の働きがうまく結合し、記憶力向上につながっているのではと推察されています。

 過度な運動ではなく、10分ほどエアロバイクをこぐという本当に軽い運動で記憶力が活性化されるというのは朗報だと思います。対象となったのは若い人ですが、脳に与える効果としてはあまり年齢差は考えなくてもよいでしょうと述べられています。また運動後15分は効果が持続するとのことです。習慣的に運動することで脳に良い刺激が入るかもしれません。自転車で買い物にいくのもいいでしょうし、散歩の延長上で少し歩く距離を伸ばすというくらいでも達成できそうです。

 今までも漠然と「運動は脳にも良い」とは言われてきました。具体的に何が良いのかはいまだに分かっていませんが、今回の研究結果はその仕組みを解明する一つのきっかけになるかもしれません。

 ものすごく膝や腰が悪い人はウオーキングをするのも難しいかもしれません。しかしほとんどの方は軽く自転車に乗る、あるいはウオーキングなら行うことができると思います。心身共に健康を維持するために適度な運動を日常生活に取り入れていきましょう。

 (済生会和歌山病院 脳神経外科 医長 三木潤一郎)

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