PR

産経WEST 産経WEST

【痛み学入門講座】魔女の一撃とも…「ぎっくり腰」

Messenger

 「床に落とした物を拾おうとした瞬間に腰に激痛が走り、3日間起き上がることもできなかった。その後も腰を曲げると痛くて、寝返りもつらい」。そう訴えて私の施設を訪れる患者さんがおられる。これら急性腰痛症を「ぎっくり腰」と総称する。

 ぎっくり腰との医学用語は存在しないが、広辞苑には「腰をひねったり中腰で重い物を持ったりした時に急に起こる腰の激痛の総称」とある。ドイツ語では「Hexen schuβ」(魔女の一撃)と呼ぶが、魔女でなくても女性の一撃はめちゃくちゃ怖い。「びっくり腰」と表現される方もおられるが、言い得て妙である。

 さて、ぎっくり腰の原因として多いのが「腰椎椎間(ようついついかん)関節症」である。背骨は前方の椎体と後方にある一対の上下関節突起間関節の3つの関節によって繋(つな)がりを形作っているが、椎間関節症はこの上下関節突起の間の捻挫(ねんざ)=関節を包んでいる関節包の障害=と考えていただくとわかりやすいだろう。

 腰の前後運動は5番目の腰椎と仙椎間で70%、4番目と5番目の腰椎間で20%行われるので、この部位での障害が多い。起床時の腰のこわばり、動作を開始する際の限局した(片側性の)痛みを特徴とし、痛みが存在する部位の棘突起(きょくとっき)=背中に連なって触れる骨のでっぱり=を左右に動かすと、痛みが増強してしまう。なお、椎間関節症は、関節自体の退行性変化、椎間板の変性を伴うことで慢性化することがある。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ