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【上島達司の琥珀トーク】(6)ジャマイカのブルマン神話

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 エチオピアの「イルガチェフェ」、パナマの「ゲイシャ」など、コーヒーに対する日本人のブランド志向は根強い。その中でジャマイカの「ブルーマウンテン」(ブルマン)は長年のトップランナーである。ジャマイカが英国領であったことから「英国王室御用達」の触れ込みで日本市場にいち早く浸透した。また生豆の荷詰めが麻袋でなく木樽という特殊性も神話づくりの一因となっている。

 ジャマイカの首都キングストンの市街地から車で山道を1時間ほど。ブルーマウンテン山麓の大自然が目前に広がる。ここがブルマンの故郷。だが、この山麓で栽培されるコーヒーのすべてがブルマンを名乗ることができるわけではない。

 標高約800~1200メートルの栽培エリアでは気温が低いため霧が発生する。さらに雨量と日照時間などの自然条件が重なって、バランスが取れた芳(ほう)醇(じゅん)な味と香りが形成されるのである。それゆえに、生産量が需要に追い付かず、日本では、人気銘柄にもかかわらず、消費量は全コーヒーのわずか1%にも満たない。

 この希少豆が増産されるようになったのは、ジャマイカが1962年に英国からの独立後、長年続いた親キューバ政権が倒れ、1980年に親米派の新政権が誕生してからのことだった。翌年、米国でレーガン政権が発足し、その冷戦下の外交戦略を新政府は支持。米国もカリブ海諸国の共産化を懸念して、ジャマイカへの援助を大幅に増額した。同時に日本もコーヒー産業の支援に乗り出した。

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