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ウナギ危機に妙手「太化」 2倍サイズでお値段も安く 高知

 通常サイズのウナギ(右)と太化ウナギのかば焼き=高知県南国市
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 記録的な稚魚の不漁が続くウナギの養殖で、通常の2倍のサイズに育てつつ、味や食感を保つ「太化(ふとか)」と呼ばれる方法に高知県の業者が取り組んでいる。1匹から取れる身の量が増えるため、乱獲や価格高騰への歯止めも期待できるとして、販路拡大を目指している。

 約20万匹のウナギが泳ぐ計1万平方メートルの人工池の一角で、太さがひときわ目立つウナギが練り餌に群がる。高知県の淡水養殖漁業協同組合の組合長も務める山本養鰻(ようまん)(同県土佐市)の川村寛二代表取締役が「ここだけは特別」と指さすのは、稚魚のシラスウナギを2年ほど養殖し400グラム前後に育てた「太化ウナギ」だ。

 通常は約1年2カ月で200~250グラムに育てて出荷するが、太化により「必要なシラスウナギの数は半分に、(出荷するウナギの)グラム当たり単価は3割安くできる」と川村さん。餌に含まれるカルシウムを減らしタンパク質を増やすことで、骨は軟らかくふっくらした身になるという。

 山本養鰻は3年前から太化ウナギを養殖し、県内のスーパーやすし店などに計約6トンを出荷。土佐市は昨年からふるさと納税の返礼品に太化ウナギのかば焼きを取り入れた。太化の取り組みは他に県内2カ所や浜松市でも広がっている。

 水産庁によると、漁期の昨年11月~今年5月に国内で取れたシラスウナギは8・9トン。昭和55年ごろの採捕量は50トン前後だったが、河川の環境変化や乱獲で減少傾向にある。輸入分を含めた今年の取引価格は1キロ当たり約300万円で、15年前と比べて20倍近くに高騰した。

 さらに、輸入のシラスウナギは来年のワシントン条約締約国会議で国際取引が規制される可能性があり、深刻化する稚魚不足への対策として太化への期待は大きい。

 8月に太化を120キロ仕入れたウナギ料理専門店「う家」(名古屋市)の運営会社の山本英稔社長は「脂が程よく乗り骨も気にならない」と太鼓判を押し、定期的な仕入れも検討する。

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