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【世界を読む】豪中止の太平洋向け短波、中国が占拠

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 中国は「一帯一路」を掲げ経済で途上国を取り込もうとしているが、ソフト面での影響力拡大も戦略的だ。太平洋地域に向けた短波放送の開始もそのひとつ。オーストラリアの公共放送ABCがネットの時代に時代遅れだとして同地域向けの短波放送を中止したところ、中国が素早くあいた周波数に滑り込んだ。ネット環境が十分ではない太平洋の多くの島々において、短波放送はなお重要な情報源だ。戦略性を欠いた動きを中国に突かれたオーストラリアの、脇の甘さが指摘されている。(坂本英彰)

「国益に甚大な被害」

 「バヌアツはオーストラリアと多様なレベルで緊密な関係を保ってきたのに、ABCの不可解な決定は豪政府の立場と一致しない」

 豪紙オーストラリアンによると、南太平洋の小国バヌアツのサルワイ首相は6月、豪国会の問い合わせにこう回答して不満を表明した。

 ABCは2017年1月、予算削減や時代に合わないことなどを理由に、太平洋地域向けに行っていた国際放送ラジオ・オーストラリアの短波放送を中止した。その後、中国国営の中国国際放送が、空白ができた最大10の周波数を使って短波放送を開始した。中国のフィルターを通った情報だけが流れることになる。

 ラジオ・オーストラリアに在籍していた専門家はオーストラリアン紙に「ABCが中止を決めたとき空いたチャンネルは誰でも使える状態になった」と言う。

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