PR

産経WEST 産経WEST

【石野伸子の読み直し浪花女】小松左京・不滅のSF魂(3)2つのタブー 漫画家デビューの事実、日本沈没の続編

Messenger

 小松左京が漫画を描き始めたのは手塚治虫にあこがれてのこと。まだ京都大の学生のころ。小松は手塚治虫の才能に圧倒され、その後、筆を折ってしまうが、漫画について触れられることを極端に嫌がったという。家には漫画原稿がたくさん残っていたが、それは左京の母親が保存していたためで、あるとき家の中で見つけた小松左京はその場で破り捨ててしまうほど、家族にも封印を求めた。

 しかし、その漫画作品が近年、SF作家・小松左京の原点として注目されている。

 実は学生時代に書いた作品は出版されている。モリ・ミノルのペンネームで「ぼくらの地球」「イワンの馬鹿」「大地底海」の3冊が大阪の出版社から出されていたのだ。それらの作品は、「幻の小松左京モリ・ミノル漫画全集」(小学館)として復刻出版されている。まだ小松生前のことだが、その後も小松の漫画の出版物があることがわかった。

 没後の平成(2014)26年、米国で、未知の作品「怪人スケレトン博士」が発見されたのだ。これは、GHQが検閲した戦後日本の出版物などを多数所蔵するメリーランド大学のプランゲ文庫の中にあったもので、作品は本名の小松実の名前で出されている。昭和24(1949)年、旧制三高(京大)時代の18歳。小松にとって最も早い出版物となる。

 興味深いのは、このデビュー作で早くも日本沈没のアイデアが登場することだ。どんな作品か。   =(4)に続く

▼そのほかの「ベテラン記者コラム」を読む 

石野伸子 石野伸子 産経新聞特別記者兼編集委員。生活面記者として長らく大阪の衣食住を取材。生活実感にもとづき自分の足と感性で発見したホンネコラムをつづるのを信条としている。

関連トピックス

関連ニュース

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ