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樋田淳也容疑者、民泊、食事…旅先の善意につけ込んだ逃走劇

 大阪府警富田林署から逃走し、加重逃走容疑で逮捕された無職、樋田淳也容疑者(30)が、逃走先で民家に泊めてもらったり、食事を提供してもらったりしていたことが5日、捜査関係者への取材で分かった。中四国では自転車で旅をするサイクリストが多く地元の人たちも温かくもてなしている。樋田容疑者は、人々の善意につけ込み逃走を続けていた格好だ。サイクリストからは、今回の事件を機に周囲から不審な目で見られるようになったとの声も上がっている。

 「お前も樋田の仲間なのか」

 秋田県から日本一周を目指し、自転車で山口県下関市を訪れていた男性(21)は樋田容疑者の逮捕後、立ち寄った道の駅で出会った人にこんな言葉を投げかけられた。

 これまで関東から近畿、四国と回り、地元の人たちと気さくに交流してきた。だが、これからは道の駅でテントを張るのを断られるかもしれないと不安だといい、「不審者のように思われ、地元の人に距離を置かれると寂しい」と漏らす。

 自転車専用道路がある「しまなみ海道」をはじめとする中四国沿岸部の道路はサイクリングの人気コースとなっており、各地の道の駅でサイクリストが野宿する姿は日常の光景だ。敷地内にテントを張ることや体を洗うことなどを許している道の駅も多い。

 香川県内のある道の駅の駅長は「日本一周という目標を立てている人には頑張ってほしいと思い、協力している」。中国地方の警察署幹部も「この辺りは『サイクリストウエルカム』の街なので、自転車の人に職務質問することはあまりない」と打ち明ける。

 樋田容疑者はこうした状況に乗じ、長期間逃走していた疑いが強まっている。

 逃走から12日後の8月24日、樋田容疑者は愛媛県庁(松山市)を訪問。自転車での町おこしを担当する部署で「日本一周中」と書いたプレートをもらい、それに「お助けお願いします」と書き加えてリュックサックにつけ、香川や高知、広島、山口の各県を自転車で回ったとみられている。

 樋田容疑者は逮捕後、逃走中のことは語っていないが、一緒に行動していた男(44)の説明では、この間に知り合った地元住民の自宅に泊めてもらったり、食事やテントを張る場所を提供してもらったりしたという。

 樋田容疑者も9月2日に愛媛県庁を再訪した際、職員に「旅先でもてなしてもらった」「アイスクリームをもらいありがたかった」などと話していた。

 別のサイクリストの男性(19)は「『日本一周中』のプレートは僕らのような旅行者にとってはパスポートのようなもの。掲げていると、地元の人も優しく声をかけてくれて助かる」と話し、樋田容疑者に対してこう憤った。「周囲の善意を都合よく悪用していたとしたら、許せない」

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