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【関西経営者列伝】つぼ市製茶本舗 谷本順一社長 第一章 家業つないだ祖父の薫陶

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 当時、会社を切り盛りしていた父は学者肌で、自宅で近所の子供に英語を教えたり、茶の研究をしたりしていました。国内でウーロン茶がブームになる前から、中国や台湾にわたって中国茶の研究をし、いち早く輸入するなど、普通の商売人とはちょっと違った人でした。

 父母が仕事に追われる中で、私にしつけをしてくれたのが祖父でした。「間違ったことしたらあかん」「ぜいたくしたらあかん」「あいさつはきちんとしろ」と、何かにつけて厳しく叱られました。姉や弟への接し方とは全く違う。「将来、跡継ぎとなる長男はしっかり育てよう」という祖父の愛情だったんでしょう。

 おかげで、商売人の基本になるあいさつも、自然にできるようになりました。祖父は一度も、「将来、会社を継げ」とはいいませんでしたが、子供心に家業を継ぐのが使命だと考えていました。そんな薫陶を与えてくれた祖父には、いまも感謝しています。

 《52年、関西大学経済学部に進んだが、学生時代はもっぱら小売店でのアルバイトに精を出した》

 大学には進学しましたが、私はあまり勉強が好きではなかったので、アルバイトに明け暮れていました。お客さんに接するのが楽しかったので、流通業を中心に接客の仕事が多かった。子供のころから「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」と自然に言える環境に育ったことには非常に感謝しています。

 56年に大学を卒業すると自然な流れで実家の会社に入社しました。普通、跡取りの立場だと家業を継ぐかどうか悩む人が多いそうですが、私自身は天職だと思っていました。

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