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【藤浦淳の鉄道アルバム・列車のある風景】JR紀勢線紀行(3)神の地からの雄大な眺め

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 朝、早くも強い陽射しが照りつける中、河口から太平洋まで雄大な俯瞰撮影ができるという、三重県尾鷲(おわせ)市相賀(あいが)の山に上がった。途中愛宕(あたご)神社という祠があり、ここからの展望を期待したが余りに木が茂っていて何も見えない。ここから山道は、海と反対側へ回り込んでしまう。

 いったん山を下りて途方に暮れていると、70歳くらいの地元の男性が通りかかった。「撮影ですか?愛宕神社?まだ上へ行かないと。今日は山上の浅間(せんげん)神社の祭りの準備に行くので着いていらっしゃい」

 さすが紀州のホスピタリティ!大喜びで山道を上がる。ところが、きつい!カメラバックが肩に食い込む。「もう少しですよ」と励まされながら一歩一歩上がる。途中ロープをつかんで上る岩場も。

 そしてたどり着いた浅間神社からの風景。銚子川と船津川が出会う三角州とそこに開けた街。風景の雄大さにしばし息をのんだ。「地元の私らでもいい景色だなあと思いますよ」と男性が言った。

 JR紀勢線は、紀伊半島の海沿いに大阪・京都と名古屋を結ぶ。山深い紀伊山地から流れ出る数多くの河川を渡るのも魅力の一つだ。午後、相賀から北へあがり、三重県大紀町に入った。強烈な陽射しの中で木陰に身を寄せながら清流の河原で列車を待った。水辺の木陰は涼しい。やがて柑橘類の産地らしい、オレンジのラインをまとった列車が鉄橋を渡っていった。(藤浦淳)

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