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【関西の力】列車の技術(2)「切れぬつり革」作りまひょ 「地元の製品不採用は商都・大阪の恥」注文殺到

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住江織物に残る椅子張り生地の見本「大阪市電用」
住江織物に残る椅子張り生地の見本「大阪市電用」

豪華な1編成

 九州各地をめぐる観光列車「ななつ星in九州」。14の客室と食堂車、ラウンジなどの1編成7両をJR九州は「すべてがスイートルーム」とアピールする。車両を移れば調度品も異なり、旅客を飽きさせない。

 菊の花や唐草、獅子模様など26種に及ぶ椅子張り生地のほか、カーテンやカーペットを手がけたのは住江織物(大阪市中央区)。すべて、この1編成のためだけに作った。

 住江織物は、明治23年に日本で初めて絨毯(じゅうたん)を作った村田工場が前身。高島屋と協業し、帝国議会議事堂やホテルなどの需要に応える一方、椅子張り生地として表面を起毛した「モケット」も国内で初めて製造。国の鉄道作業局に製品を納入した34年、本格的に車両内装事業を始めた。

 「輸入品頼みだった内装を国産化して以降、列車は家のようにデザインされてきた」と同社車両企画部の矢野文朗部長(55)は解説する。その到達点の一つが、ななつ星だ。

技術力と想像力、そして商人のしたたかさ

 住江織物の車両内装事業には、高い技術とアイデア、商人のしたたかさが同居する。

 36年に大阪市住吉区に主力工場を建設すると、高島屋が大阪市電に「地元で製造されているモケットを採用しないのは商都大阪の恥」と椅子張り生地の売り込みを後押しし、38年に市章「澪標(みおつくし)」柄の製品を納めたという。

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