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【宝塚歌劇団】来年「ベルサイユのばら」上演45周年 演出家・植田紳爾氏が語る“次代のベルばら”

演出家で宝塚歌劇団名誉理事・特別顧問の植田紳爾さん=兵庫県宝塚市(鈴木健児撮影)
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 言わずと知れた、宝塚歌劇団の代表作「ベルサイユのばら」。1974年の初演が一大ブームを巻き起こし、存続が危ぶまれた劇団をV字回復させた。以後、再演を重ね、総観客動員は500万人超える。劇団を創立百年超に導いた作品の1つと言っても過言ではない。その宝塚の“ベルばら”は来年、上演45周年。節目の年を前に、同作の脚本、演出を務めてきた歌劇団特別顧問の植田紳爾さん(85)が“次代のベルばら”と宝塚を語った。

 いつもの穏やかな笑顔。だが、力強く言い切った。「私は、初演スタッフの最後の1人になった。その意味では、この45年の区切りに対し、自分の中で大変大きな責任を感じています」

 特にここ5年、45年という月日の長さを痛感する、悲しい出来事が相次いだ。初演時のスタッフが相次いで亡くなった。「衣装、照明…、もう誰もいない。1人だけ生かされている僕が“ベルばらの未来”の可能性を考えねば。一緒に頑張った方々が『50周年に向けて、どうする?お前』と耳元でささやいてくださっているような気がするので」

 次代の人々に、あらためて初演時の状況や思いを、伝える必要性を感じている。「生徒やスタッフたちに、あのときの厳しさ、熱気、責任感、必死さをもう一度、伝え、それを聞いてどう感じてくれるか。宝塚の舞台の原点を残すことが、今の宝塚には大切なことのように思うんです」

 創立百周年の勢いそのままに、好調を続ける宝塚。昨年度の宝塚大劇場の入場者数は、過去最高の119万人に達した。が、ベルばら初演前の70年代は、赤字続きで苦しい状況だった。

 「皆さん、おっしゃらないけど、歌劇団自体が存在できるかどうかの瀬戸際でした。毎年のように赤字で当時はハッキリ言って厄介者のような存在でね。このままでいいのか、という危機感をスタッフも生徒も、全員が持っていました」

 そんな折、長谷川一夫さんと交流があった植田さんの橋渡しによって、長谷川さん演出、植田さん脚本で、71年に「我が愛は山の彼方に」を上演し、好評を得た。長谷川さんとのタッグは「歌舞伎と違い、演劇では技術を継承することがほぼない。天下の二枚目の魅力、魅せ方の秘訣が、先生一代で終わるのはもったいない。宝塚の男役に色々なことを教えていただきたいと思って始まった仕事でした」と振り返る。

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