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【通崎好みつれづれ】「飯より相撲」の木琴奏者

相撲好きだった木琴奏者、亀井湘南(大正11年のレコード広告より)
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 友人の打楽器奏者に熱心な大相撲ファンがいる。作曲も手掛ける神田佳子(よしこ)さんは、昨年、横綱稀勢の里関をイメージした『相撲組曲「Xe(キセ)」~2台ピアノのための』を発表。今年3月には、演出付き30分の大作、打楽器アンサンブルのための『XeII』を初演した。

 同業者も目を見張る卓抜した技術の持ち主である神田さんだが、本作演奏のため、高砂部屋の呼出し・邦夫氏に指導を仰ぎ、相撲独自の太鼓の打ち方を研究。あつらえの本格的な相撲太鼓で、自ら力強くシャープなリズムを奏でている。

 そんな彼女の活動をみていて思い出すのは、相撲好きの木琴奏者・亀井湘南のことだ。彼は、木琴演奏の傍ら相撲をとり、子供たちへの指導も行った。興行にも尽力し、日本相撲協会から感謝状が贈られている。

 亀井湘南は、明治26年、香川県の生まれ。横浜の足袋屋(たびや)へ奉公に出て、その後、横須賀海兵団に入隊した。音楽隊に所属し、才能を認められて東京音楽学校(現・東京藝術大学)に特別入学。ドイツ人音楽家から木琴を学んだ。

 大正10年、皇太子殿下、後の昭和天皇が初めて欧州を外遊された際には、海軍軍楽隊の一員として御召艦「香取」に乗船している。殿下は、木琴を大変気に入られ、「亀井を呼べ」と仰せられて、湘南は『軍艦マーチ』『越後獅子』などリクエストに応えて演奏した。殿下も、自らバチを握り試奏されたという。

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