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建設アスベスト大阪訴訟 2審は国と企業に賠償命じる 一人親方に対する国の責任も 大阪高裁判決

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 建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込み中皮腫などを発症したとして、大阪府や兵庫県などの元労働者や遺族ら33人が、国と建材メーカー22社に計約7億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が20日、大阪高裁であった。江口とし子裁判長は、国のみに責任を認めた平成28年の1審大阪地裁判決を変更、国とメーカー8社の責任を認め、計約3億3900万円の支払いを命じた。

 1審で認められなかった「一人親方」と呼ばれる個人事業主に対する国の責任も認めた。8月の別の大阪高裁判決に続く原告側の全面的勝訴。全国の「建設アスベスト訴訟」で高裁判決は4件目だが、幅広く救済する判断が定着しそうだ。

 江口裁判長は判決理由で、国について1審判決と同様、石綿の危険性が知られてきた昭和50年の時点で、「労働者が石綿関連疾患に罹(り)患(かん)する危険性を具体的に認識できた」と指摘。石綿を取り扱う際の対策などを求めるよう規則を改正した同年10月以降の被害について賠償責任が生じるとした。

 個人事業者の一人親方が一般労働者と同じように労働安全衛生法の保護対象となるかどうかは、就労状態から「国家賠償の保護の対象となる」と判断した。

 国が負うべき賠償責任の範囲は「国の住宅政策で石綿を含む建材が普及した」などとし、損害の「3分の1」としていた1審判決から「2分の1」に広げた。

 メーカーについても、昭和50年を基準に危険の予見可能性を認定。石綿を含む建材の危険性を警告する表示をしなかったとして賠償を命じた。

 厚生労働省石綿対策室は「主張が一部認められなかった。判決内容を精査し、関係省庁と協議して対応を検討したい」とのコメントを出した。

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