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【虎番疾風録(26)】安藤統男の登場

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 --監督、ちょっと座って、話していきませんか?と声をかけると、意外にも「そうやなぁ」と輪の中に入ってきた。

 「選手は本当によく頑張っていると思う。けど、阪神の場合は“優勝しなければいけない”というファンに対しての宿命があるんや。それが達成できんかったんやから、監督として責任はとらないかん」

 これまで、個々には聞いていたが、多くの虎番たちを前にして初めて語る“公式”の「辞意」表明だった。その表情は吹っ切れたかのようにサバサバとしていた。

 「何年かたって、選手がワシの教えたことを思い出してくれれば、それでええんや」

 左方キャップが「そら何かあるな」と直感したのは、この一部始終を報告した直後だった。「直感」とはもちろん、新監督の決定の動きである。

 10月1日、大阪・梅田の電鉄本社玄関前には朝から8人の虎番が張り込んでいた。人数が少ないのは各社それぞれ、他の場所にも分担して取材をかけているという証拠だった。電鉄本社3階には田中オーナー(本社社長)や小津球団社長(本社専務)の執務室があった。午後5時過ぎ、小津社長が出てきた。

 「皆さんの顔ばかりを見ていると食事が不味(まず)くなるんでね、今日は可愛(かわい)い孫の家へ行って、美味(おい)しいご飯を食べるよ」

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