PR

産経WEST 産経WEST

【通崎好みつれづれ】魅惑の「上方テイスト」

Messenger

 鰻は腹開き、蒸さずに備長炭で焼く。店に入って半世紀の幸彦さんは、当時すでに使われていた秘伝のたれを追い足ししながら使っている。鰻は、身と皮を裏返すタイミングが味の決め手。この技も、たれとともに、次代を担う女将の息子、山内啓希(ひろき)さん(42)に受け継がれている。

 さて、晶子家族は、植木屋「吉助園(きちたすえん)」、上本町の「博物場」、「中之島公園」から「網彦」で食事をして帰ったが、私は「阿み彦」の後、徒歩すぐの大阪市立東洋陶磁博物館で「高麗青磁-ヒスイのきらめき」展を堪能し、難波橋のたもとの人気カフェ、味良し眺め良しの「モトコーヒー」に入った。

 鰻の味、12世紀頃の高麗青磁、土佐堀川の流れ。いずれも変わらぬ物に接し、豊かな気持ちになれる一日だった。(通崎睦美 木琴奏者)

 つうざき・むつみ 昭和42年、京都市生まれ。京都市立芸術大学大学院修了。マリンバとさまざまな楽器、オーケストラとの共演など多様な形態で演奏活動を行う一方、米国でも活躍した木琴奏者、平岡養一との縁をきっかけに木琴の復権にも力を注いでいる。執筆活動も手掛け、『木琴デイズ 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』で第36回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)と第24回吉田秀和賞をダブル受賞。アンティーク着物コレクターとしても知られる。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ