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【紀伊半島豪雨7年・奈良】「大切なのは初動を決める情報共有と連携」西日本豪雨でも活動 奈良県警・山下直人警部

西日本豪雨の被災地で捜索活動にあたった奈良県警警備2課の山下直人警部=奈良市
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 「十津川村で2家族10人が流されたようだ!」。平成23(2011)年9月3日午後6時47分、奈良県警の災害警備本部に、大災害の前触れを告げる無線が響いた。単なる台風ではない-。県警が大きく揺れた瞬間だった。

 県警警備2課の山下直人警部(42)は当時、被災現場の人員配置を決める責任者を務めていた。雨は8月30日から降り続いていたが、「人的被害が出るとは思わなかった」。平成に入ってから県内で3人以上の死者を出した水害はなく、気象警報にもいまほど敏感ではなかったという。

 だが、状況は急激に悪化した。本部に次々と入る行方不明者の情報、土砂崩れで複数の家屋が流失したという報告。現場のリアルに想像が追いつかず、「自分も行って救助活動を手伝いたい」と、激しい焦りと歯がゆさに苦しんだ。

 被災地を訪ねたのは1年後のことだ。県内の死者・行方不明者は24人。そこに家が、生活があったであろう場所を前に「今度こそ現場で命を守る」と誓った。

 そして今年7月16日、山下さんは西日本豪雨の被災地、広島県呉市にいた。奈良県警の応援部隊の中隊長として、行方不明の70代女性の捜索を任されたのだ。35度を超える猛暑の中、滝のように流れる汗もそのままに、スコップで慎重に土砂を掘り続けた。「ご家族の元に被災者を帰そう。広島県警を助けようや」。皆が使命感に燃えていた。

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