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【瀬戸内家族】暑い夏 厳しき自然にこそ生を実感 写真家・小池英文

自然の中に人の営みがある
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 今夏の暑さは厳しかった。誰もがそう実感されていることだろうけれど、我が家がお盆を過ごした因島も例外ではなかった。

 とくに今回は取材で屋外にいる時間が長く、顔や腕など日焼けで真っ黒になってしまった。

 だが、いくら猛暑だったとはいえ、これを異常気象と呼ぶことには少し抵抗がある。

 なぜなら、人知の及ばぬダイナミズムを秘めているのが自然本来の姿だろうし、有史以来そこを生き抜いてきたところに人間の可能性を感じるからだ。

 今年は西日本豪雨災害という痛ましい出来事があった。土砂崩れの跡は今も無数に散見されるし、復旧作業が続く地域もきっと多いに違いない。ただそんな状況の中でも、暮らしのどこかに幸せを見出(みいだ)そうとするところが人間の奥深さなのかもしれない。

 「断水は大変だったけれど、井戸水ってこんなにも冷たくて気持ちがいいものだったんですね」。

 こうした声を耳にする時、人が生きてゆく力の豊かさを感じてこちらまで気持ちが前向きになる。

 異常や想定外と思考を投げ出してしまわずに、自然と暮らしの関係についてもう一度深く考えてみたい。そんな思いを新たにした今夏の瀬戸内訪問だった。

 こいけ・ひでふみ 写真家。東京生まれ。米国の高校卒業後、インドや瀬戸内などの作品を発表。今年1月、写真集「瀬戸内家族」(冬青社)を出版。ウエブサイトはhttp://www.koike.asia/

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