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戦争の記憶「孫たちへの証言」刊行 平成最後の第31集、大阪の出版社

「孫たちへの証言」第31集(手前)とこれまでに出版された証言集
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 戦争の記憶を記録する「孫たちへの証言」の第31集が新風書房(大阪市天王寺区)から出版された。平成最後の刊行となり、戦争体験者の高齢化が続く中、長崎での被爆体験や満州からの引き揚げの模様などが克明につづられている。

 昭和63年から毎年、全国から体験談を募集し、これまでに約2万編が寄せられた。今年は「記録することで戦争抑止につなげよう」をテーマに呼びかけ、572編の投稿のうち、74編を掲載した。

 和歌山県の男性(88)は満州で、凍死寸前に現地の老夫婦に助けられ、飯(はん)盒(ごう)をもらって生き延びた。中学1年生だった大阪市の男性(86)は、淀川の河川敷に逃げ込んだ避難民に米軍機が焼(しょう)夷(い)弾を投下、「地獄の断末魔」と証言する。秋田市の女性(61)は、軍需工場となった劇場で風船爆弾を作ったという義母の体験談を語り継ぐ。

 長崎で被爆したさいたま市の男性(83)は、無数の負傷者や死体を見た光景を鮮明に覚えているとし、「核兵器の犠牲を二度と再び起こしてはならない」と記している。

 投稿者の約9割が70歳を超える。編集を手がける代表の福山琢磨さん(84)は「日付の間違いなど記憶の錯(さく)綜(そう)を検証することがこれからの課題。戦争を風化させないよう、貴重な証言を次の時代に伝えていきたい」と話している。

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