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世界遺産・潜伏キリシタン集落「廃絶痕跡」を航空レーザー調査へ 長崎県など、2020年までに報告書

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世界遺産潜伏キリシタン6集落「廃絶」した痕跡
世界遺産潜伏キリシタン6集落「廃絶」した痕跡

 長崎県の担当者は「世界遺産になったことがゴールではなく、今後とも景観が変わらないよう早期に記録、保存する努力を続けていく」と説明している。

廃村の“旧”教会 離島・過疎地に点在

 6月末に世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の長崎県側は離島や過疎地に構成資産が多いのが特徴だ。ただ、今も集落の祈りの場として受け継がれる教会は信徒が寄付金などで維持管理し、過疎地では市民団体や地元自治体が保全に苦心。地元を支える仕組みづくりが求められる。

 長崎・五島列島の北端にある「野崎島の集落跡」(長崎県小値賀町)。海風が吹き抜ける丘の上には明治6(1873)年に明治政府によって禁教が解かれた後、潜伏キリシタン17世帯がキビナゴ漁などで資金を蓄えて建てた旧野首(のくび)教会がたたずむ。高価だったれんがで堅牢に作られた教会建築は残ったが、昭和46年に集落は廃村となり、信徒はいなくなった。

 「台風が来ても離島のため見に行くこともできず、被害がないことをただ祈るしかない」

 こう話すのは、維持管理をしているNPO法人、おぢかアイランドツーリズムの前田敏幸理事長だ。62年に台風の被害を受け損傷したことから保存の機運が高まり、地元の小値賀町がカトリック長崎大司教区から譲り受けた。同年、2度の台風被害でステンドグラスやしっくいの復元に2千万円以上がかかったという。

 世界遺産登録後も保全費用は各自治体頼みに変わりはない。世界遺産に登録された地域は都市部から遠い場所が多く、観光による経済効果は限定的だ。長崎県は企業や個人から寄付を募っているが、信徒の中には地元で守り抜いた教会が観光地化することへの不安もある。

 一方、観光客に保全への協力を求める取り組みも始まった。五島列島にある新上五島町は、頭ケ島集落や29カ所ある教会の保全費用として、任意で1人千円を募る。協力者には五島列島にある教会のスタンプを集める「巡礼手帳」を配布している。

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