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【関西の力】スポーツ用品メーカー(2)二人三脚魔法のラケット アスリートの感覚を数値化、試行錯誤重ね五輪メダル

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飯塚翔太のシューズ開発に携わった益子勇賢さん。ミズノの同期入社だった(彦野公太朗撮影)
飯塚翔太のシューズ開発に携わった益子勇賢さん。ミズノの同期入社だった(彦野公太朗撮影)

 飯塚と組み、専用のスパイク製作に当たることになったのは3年前。まずは飯塚の走り方の分析から始めた。スタート時の足の付き方、直線でどんな指の使い方をしているか…。ハイスピードカメラを練習先に持ち込んだこともあった。

 飯塚が欲したのは「裸足(はだし)と勘違いするようなスパイク」。要求を満たすため、アスリートと技術者の間で益子さんが果たした役割は、「通訳」だった。益子さんは「選手は感覚、開発は数値(が大事)。私はその中間で、選手の感覚を言葉にして伝えた」という。

世界驚かす

 奥原が納得してミズノのラケットを使い出したのは、昨年3月の全英オープンから。リオ五輪は目の前だった。仮説の立案に3、4日間、製作に1週間。大阪-東京間を移動する時間すら惜しみ、担当者を介したやりとりは5、6回に及び、試作したのは約20種類、計60~70本に上る。

 トップアスリートのこだわりは一筋縄ではない。飯塚のスパイク開発は上部のアッパー部分で苦しんだ。軽量化のために「三軸織物」という特殊技術を使ったが、飯塚は足の指に当たるメッシュのつぎはぎ部分などに苦言を呈した。製作期間の2年で、数十足の試作品がボツになった。

 試行錯誤の末、奥原はリオで樋口さんの青いラケットを使って、銅メダルを手にした。それでも技術者の目は複雑らしい。「ラケットは無事か、ドキドキする」。喜びよりも、そんな思いが先に立った。

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