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【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】馬券を買わずに遊んだ競馬

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 藤田菜七子(ななこ)騎手の活躍に刺激を受けたということなのだろう。近くの女子校に「サラブレッド研究会」というサークルができて、そこの取材を受けた。

 「井崎さんて、小さい頃から競馬をなさってたんですか」「ええ、小学生の頃からしてました。もちろん、馬券じゃないですよ。大がかりな競馬ゲームをやってました」

 その競馬ゲームというのは、東京・世田谷のフタバヤというメーカーが、戦後間もない1950年代に製作した「ケンタッキーダービーゲーム」と呼ばれるもの。

 タテ15センチ、ヨコ30センチの美麗(びれい)で重厚な木製ボックスに8頭の鉛製の馬(他に予備の馬1頭)が収納されており、それぞれの馬におよそ8メートルの糸が付いている。

 この8頭の馬を平らな場所で限界の8メートル先まで引き出し、木製ボックス内に設置された糸の巻き取り機をぐるぐる回して競走させるのである。

 巻き取り機をぐるぐる回すと、巻かれた糸山に凹凸ができ、太く巻かれた馬は速く進んで、それで勝敗が決するというゲーム。

 木製ボックスは二重構造で、下の段には200枚の賭け用チップまで用意されていたのだから、まさに本格的。

 いったい、いくらくらいしたものだろうと思うが、戦後間もないそんな時期に、これを買える日本人家庭は多くなかったはず。おそらく大半は外国輸出用だったと思う。うちは父親が上司の引っ越しの手伝いに行って「君のうち、子供いたよね」と、手伝いのお礼にもらってきたもの。超ラッキー。

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