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【大阪北部地震】見えない心の傷を癒やすため 学び考え続ける 「臨床宗教師」目指す決意

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 善照寺は戦国時代の永禄5(1562)年に創建された古刹(こさつ)。太鼓楼は礎石から10センチほどずれ、地蔵堂の瓦が落ちた。江戸後期の文化10(1813)年に建造された本堂は引き戸が壊れ、余震のたびに天井から土ほこりが舞い落ちる。

 お寺と同様、門徒らの自宅は家財道具が散乱し、屋根が損壊して避難した人もいた。第15代住職の父、玲(りょう)さん(58)と民生委員の母、三奈枝さん(58)は地域を奔走。だが、焦りは募っても自分の出る幕はなかった。

 地震とは不思議な縁がある。生後5カ月だった平成7年1月、尿が膀胱(ぼうこう)から腎臓に逆流する「尿管逆流症」を患い、兵庫県内の病院で手術を受ける予定だったが、阪神大震災が発生。病院が負傷者の治療に追われ、手術は約半年延期された。後遺症で腎臓の機能は約6割に低下したという。

 そうした生い立ちもあって、4月から大学院で臨床宗教師の養成講座を受講。東日本大震災の被災地では津波の被害に遭った人たちと会い、防災が大切だと教わったが、今回の地震で教訓を生かせなかった。

 大阪北部地震の発生3日後、茨木市内の特別養護老人ホームでの実習で、利用者らにこう話した。「いつ地震が来るか分からないのに、本当にしておかねばならないことを忘れていた。煩悩に眼(まなこ)を遮られていた」

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