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【西日本豪雨・想定外クライシス】(1)「2つの高気圧」と「2つの偏西風」南北から挟まれ前線停滞

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 「雨がうっとうしいな、とは思ったが、まさかここまでになるとは」

 広範囲が浸水し51人が犠牲になった岡山県倉敷市真備(まび)町。猛暑のなか自宅の片付けに追われていた無職、山本真一さん(73)はしたたる汗をぬぐい、つぶやいた。気象庁が7月5日、記録的な大雨による土砂災害や河川の氾濫に厳重な警戒を呼びかけた異例の記者会見から1カ月。あの時点で、どれほどの人が今回の事態を予想していただろうか。

 思えば、5~8日の大雨の1週間以上前から「異変」は始まっていた。

 気象庁は6月29日、関東甲信地方の梅雨明けを発表。関東が6月中に梅雨明けするのは史上初で、東の海上にある太平洋高気圧が発達し、梅雨前線が北上したのが原因だった。北上した前線はその後、「梅雨がない」とされる北海道に大雨を降らせた。

 すると、日本の北側にあるオホーツク海高気圧が張り出し、梅雨前線は南下。再び勢力を増した太平洋高気圧に挟まれ、前線は西日本付近に停滞した。そこに南から暖かく湿った空気が流れ込み、次々と積乱雲が発生。未曽有の事態は、こうして起きた。

 一連の「異常事態」を招いた2つの高気圧を動かしたのは何か。天候変動に詳しい東京大の中村尚・先端科学技術研究センター教授は「蛇行する2つの偏西風(ジェット気流)が関係している」と分析する。

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