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【夏の甲子園】済美、逆転サヨナラ満塁弾で星稜に勝利 タイブレークの死闘の末

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【夏の甲子園】
済美、逆転サヨナラ満塁弾で星稜に勝利 タイブレークの死闘の末

13回、済美・矢野功一郎(右端)のライトへの満塁ホームランで済美がサヨナラ勝ちをおさめた=甲子園球場(林俊志撮影) 13回、済美・矢野功一郎(右端)のライトへの満塁ホームランで済美がサヨナラ勝ちをおさめた=甲子園球場(林俊志撮影)

 第100回全国高校野球選手権大会第8日は12日、甲子園球場で2回戦が行われ、済美(愛媛)-星稜(石川)第3試合は、済美がタイブレーク突入後の延長十三回に逆転サヨナラ満塁本塁打で13-11で勝利した。

 飛距離は十分。あとは切れるか、切れないか。打球は右翼ポールを直撃した。星稜とのがっぷり四つの一戦で、タイブレークの延長十三回無死満塁から劇的なサヨナラアーチを架けた済美の矢野は「入ると思っていなかった。頭の中が真っ白」。喜びや2時間55分の熱戦の疲れより、安堵感が勝った。

 打席では冷静だった。寺沢にスライダーで攻められ続け、「合っていなかった。また、くると思って張っていた」と思い切り振り抜いた。ここまで高校通算、わずか1本塁打。「最高の1日」と満開の笑みが咲いた。

 八回に入った時点では1-7と大量リードを許していた。敗色濃厚な中、6安打を集中して8-7と一気に逆転。逆転3ランの政吉は「中矢監督から、被災者を勇気づけるプレーをしよう、と。それができてよかった」。その後、九回に追いつかれ、延長十三回には2点を勝ち越されたものの、あきらめることなく戦い抜いた。西日本豪雨で被災した地元愛媛への思いが、驚異的な粘りを生んだ。

 愛媛大会も1人で投げ抜いた山口直が右膝に死球を受けながら、184球完投。決して無傷の勝利ではない。それでも矢野は「自分たちの自信にもつながった」という。苦闘がチームを一つにした。(坂井朝彦)

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