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小磯良平が描いた特攻隊員 神戸で肖像画発見、来月公開

小磯良平が描いた油彩肖像画「故谷川大尉像」(神戸市立小磯記念美術館提供)
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 昭和を代表する洋画家、小磯良平(1903~88年)が、先の大戦で戦死した特攻隊員を描いた肖像画「故谷川大尉像」が、神戸市内の隊員親族宅で見つかっていたことが分かった。鑑定した神戸市立小磯記念美術館は、「特攻隊員の油彩肖像画は珍しく、時代背景を伝える歴史的価値がある」としている。

 モデルは昭和19年11月26日、フィリピンのレイテ湾に特攻で出撃して23歳で亡くなった陸軍の谷川昌弘大尉。同館などによると、谷川大尉は大阪市生まれで初の陸軍特攻隊員として知られていたという。

 谷川大尉のめいで神戸市在住の青木明子さん(67)によると、谷川大尉の戦死後、地元・大阪市の関係者が小磯に制作を依頼したとみられる。青木さんは両親から肖像画を受け継ぎ、仏間に飾っていたが、存在を知った同館の廣田生馬学芸員(51)が今年2月、小磯作と確認した。

 肖像画は縦41センチ、横32センチ。遺影の写真を模写したとみられ、谷川大尉の上半身が軽いタッチで描かれ、背景に深緑色の戦闘機のようなものが描き加えられている。右下の題名の横に「良平謹写」とのサインがある。

 青木さんは、美術館で大事にしてもらうことが先祖供養になるとして同館に寄贈した。青木さんは「小磯が描いたと親からも聞いていたが、本当だったので驚いた。文武両道で優しかったという叔父の人柄がにじみ出ているようだ。作品を通じ、戦争の悲惨さが伝われば」と話している。

 9月15日から同館で始まる「没後30年 小磯良平展」で初公開される。廣田学芸員は「小磯は軍部から依頼を受けて記録画などを描いていた。全作品集に記録されていない戦争末期の貴重な作品なので、多くの人に見てほしい」と話している。

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