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【虎のソナタ】ロサにバースばりの読みがあれば…「追い込まれ変化球待つ打者いない」ノーヒッターの配球ズバリ

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【虎のソナタ】
ロサにバースばりの読みがあれば…「追い込まれ変化球待つ打者いない」ノーヒッターの配球ズバリ

6回、併殺打に倒れるロサリオ 6回、併殺打に倒れるロサリオ

 「あとひとり!!」

 1987年8月9日、中日-巨人(ナゴヤ球場)を、阪神のバース、キーオと一緒にテレビ観戦していました。

 当時も夏のロードの真っただ中。阪神は平和台球場でヤクルト戦だったのですが、1-0で六回降雨コールド勝ち。“完封”したキーオの取材が終わったときです。

 「おい、ランディ!! 18歳のルーキーがすごいことやってるぜ」

 タクシーで一緒に帰るために待っていたバースにキーオが声をかけました。プレスルームのテレビに、中日の近藤真一(現真市・投手コーチ)がノーヒット投球を続けている様子が映し出されていたからです。近藤は最後の打者・篠塚も1-2と追い込みました。

 「(最後は)ストレート!!」と、誰かが叫んだときです。

 「ノー!! カーブ、インサイド!!」

 バースでした。そして、左腕・近藤が投じたのは内角低めいっぱいのカーブ。見逃し三振。享栄高卒のドラフト1位新人は、初登板先発でノーヒットノーランの快挙を成し遂げたのです。

 なぜカーブと予想したのか? バースは、こう説明してくれました。

 「追い込まれて変化球を待つバッターはいない。だから、捕手が要求するのは変化球だ」

 インサイドは?

 「篠塚なら速球待ちでも外の変化球は打てる。バットが一番出ないのが、近藤のきょうのボールの中で言えば、内角カーブだからだ」

 2年連続三冠王に輝いた助っ人のすごさを痛感したシーンでした。その日のサンスポの1面は当初『阪神 1-0勝利』だったのですが、ノーヒットノーランにはかないません。1面は近藤に譲ることになりました。

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