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【虎番疾風録(6)】「ベンチがアホやから」のベンチとは? 退団会見で妙に心にひっかかった江本の言葉

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 退団会見は終わった。選手を貶す解説者だけにはなりたくない-。江本の最後の言葉が妙に心にひっかかった。

 後年、いろんな人から「ベンチがアホやから」のベンチとは誰のこと? とよく尋ねられた。騒動は衝撃的だったが、意外にそこの部分は印象が薄かったようだ。

 当時の監督は中西太。途中退団したブレイザー監督の後を引き継ぎ、2年目のシーズンに入っていた。江本と中西は、彼が打撃コーチを務めていたときから、なぜか仲が悪かった。55年、米国アリゾナ州で行われたテンピキャンプでは、なんと取っ組み合いの喧(けん)嘩(か)にまでなった。江本によると-

 「投手が外野で走ったり、ウエートトレをしとるのに、いきなり野手が打撃練習を始めたんや。若い投手が打球に当たった。だから、選手会長として太っさんに文句を言いに行った。そしたら謝るどころか、のらりくらり。あんまり腹が立ったから…」

 現役時代は西鉄ライオンズの主砲を努め、数々の記録を作り「怪童」と呼ばれた中西。指導者としてもヤクルト時代は若松勉、阪神では掛布雅之や岡田彰布を超一流のスラッガーに育てあげ、打撃コーチとしての名声は「日本一」。ところが、「監督」としての中西の評価は意外に低くかった。

 「太っさんは身体は巨漢やけど、肝っ玉は意外にそうでもないんや。試合でピンチになるといつもベンチ裏に隠れるしな」

 こんな噂も阪神ベンチでは聞かれた。そして、江本が怒ったあの8月26日のヤクルト戦でも-。

(敬称略)

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