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【町工場を継ぐ 識者インタビュー(上)】事業継承へ「独自モデルが中小存続のカギ」田中幹大・立命館大教授

田中幹大教授
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 日本のものづくりの根幹を支える中小企業の減少をいかに食い止めるか。後継者の不在が廃業につながる「事業承継」をめぐる課題について、専門家に聞いた。

     ◇

 事業承継の問題は、15年ぐらい前から指摘されている。大阪市が平成14(2002)年に製造業を対象に調査したところ、約1万7千社のうち後継者が決まっていない事業所は7割に達していた。このうち4割に相当する5千件が「廃業する」と答えた。高度成長期に創業した経営者が60~70代を迎えていたころだ。

 中小企業は技術の承継だけでなく、地域コミュニティーの面からも重要。地域の活力の基盤でもあるが、それが失われる事態になっている。

 パナソニックやシャープが生産拠点を海外に移転したのは2000年前後がピーク。下請け企業は業績が悪化し、大量生産から多品種少量生産にビジネス転換したところが多い。ただし、こうした環境変化に適応した企業でさえ、事業承継が難しくなっているのが現在の状況ではないか。

▼【町工場を継ぐ・上】社長が急死、若手が伝統を守った! 大廃業時代に挑むものづくりの町・東大阪

 とはいえ、ビジネスモデルを変えた企業の方が生き残っているのは確か。鋼材卸売業者が顧客のニーズに合わせるため一部加工を手がける事例もあり、既存の事業領域を超えて顧客が求めるものを追求することが大切だ。大企業の下請けから脱却して独自の供給ルートを開拓するなど元気のいい企業が連携することが、日本の製造業再生の鍵を握っている。

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