PR

産経WEST 産経WEST

【大阪の中のアジア】日本を理解する若者増やしたい 大阪電気通信大学准教授、木子香さん

中国から来日して約30年の木子香さん。「日本に対する理解者を増やしたい」と語る=大阪府四條畷市
Messenger

 大阪電気通信大学四條畷キャンパス(大阪府四條畷市)の教室。学生2人が交わす中国語をネーティブの自分が聞き、正しく通じているかを確かめる試験を実施していた。直前、「私に『通じる』ことの喜びを感じてほしい」と呼びかけた。2人の気分を盛り上げようと出た言葉だった。

 今春から同大総合情報学部の准教授に就いた木子香(きしかおり)さん(54)。「3カ月で帰国のつもりでしたが、もう30年日本にいます。今は100%の日本人で、100%の中国人」と笑顔で語る。

 中国・北京出身で、教員育成を担う現在の「首都師範大学」(北京)を卒業。中学や高校の教師を志したが母校で研究職となり、教員育成の仕組みづくりなどに取り組んでいた。

 転機は、平成2(1990)年の春。結婚直後に夫が日本に転勤となり、浜松市で暮らし始めた。日本語がまったく話せず苦悩したが、その逆境を乗り越えて好機につなげた。

 来日後、知人に地元書店主催の中国語教室の講師の仕事を勧められた。喜びもつかの間、書店側は「日本語がしゃべれないのでは難しい」と断ってきた。これに納得できず、「しゃべれたら教室を持たせてくれるんですね」と中国語で言い返したところ、「持たせる」と約束してもらった。

 そして、朝から晩までテレビのトーク番組やドラマを見て、耳から「日本語のシャワー」を浴び、日本語のテキストで猛勉強を重ねた。効果が出たのは約1カ月後だった。知人に「東京に行ったことがありますか?」と日本語で何げなく話しかけると、「ありますよ」と答えてくれた。「ものすごくうれしかった。私の日本語がネーティブの日本人に通じたんです」

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ